初冬の折、2023年11月28日(火) - 29日(水)に開催されたSalesforce World Tour Tokyo 2023の2日目に参加してきました。
マーク・ベニオフ氏が来日するとあって、初日は超満員だったと聞いていましたが、2日目も大盛況。「データ+AI+CRM+信頼」をテーマとする会場は熱気に包まれていました。
ブースを閲覧して話を聞くだけでも十分ワクワクする世界観を楽しめますが、事前予約をした講演を拝聴しましたので、AI事例ではございませんが、一つご紹介できればと思います。
デジタル行財政改革の舞台裏
奈良県副知事の湯山氏による「地方のデジタル行財政改革」のセッションでは
「本来あるべき姿」と「行政の現実」のギャップを埋めるべく、Salesforce導入に至った経緯を説明されていました。
例えば、行政サービスにありがちな膨大な各種申請書類には、それぞれをチェックする人の目が必要とされており、その業務の負荷は相当なものになっているという課題。これらすべての書類を電子化して手続きを簡易化することは必ずしも本質的な解決にはつながらず、いかに書類業務自体を減らしていくかという視点を交えないと効果が創出できないというお話がありました。
日頃、中小規模の企業のお客様からアナログ業務を脱却したいというご相談を受ける弊社にとって、BPRの提案の在り方について非常に参考になる事例でした。
参加してみて
セッション全体を通して、今回のテーマであるAIはベストな提案をしてくれるものではなく、あくまでも選択肢を拡げて与えてくれるツールであること。AIが出してくれた答えを使って人々が何をしていくかという趣旨のお話が多かったように思います。
AIが出す答えの精度は日々向上していくことでしょう。ただ、その分析結果を元に判断をするのは人間ということに変わりはありません。
これからは、ただ漫然と「IT化を推進する」「業務にAIを取り入れる」のではなく、業務自体をどのように変化させていくのか。負荷の軽減をした先にどのような付加価値を生み出す作業を行うのか。現場の方も含め、システムを使う目的を別軸から検討していくべき時代なのだと実感しました。
弊社もSalesforceの初期導入をご支援するベンダーとして、目先の課題解決だけでなく、長期的にお客様に使っていただけるシステムのご提案ができるように精進してまいります。
また次年度のSalesforceイベントも楽しみにしています!